YouTubeで人気を集めている「令和の虎(タイガーファンディング)」。
起業や事業拡大を目論む志願者が、成功している社長(虎)たちに投資や融資を依頼する本番組は、様々な人間模様と各人の熱いやり取りを臨場感満載で味わうことができます。
中には百戦錬磨の社長たちも唸るほどの優秀な志願者も登場し、たびたび視聴者を楽しませてくれます。
今回は、そんな志願者の中でも特に高い評価を得ている小林正和さんの出演回について詳しく解説します。
その他、令和の虎に出演された志願者・成功者については以下にまとめています!
そもそも令和の虎(タイガーファンディング)とは?
令和の虎(タイガーファンディング)は、YouTubeで配信されているガチンコ投資番組です。
起業や事業拡大を目論む志願者が、その計画を投資家たる社長(虎)たちにプレゼンし、投資や融資などを募ります。希望額に達した場合はその場で札束を受け取れるという夢のある番組です!
本番組は、過去に日本テレビで放送されていた「¥マネーの虎」を令和版として復活させたものであり、主宰および司会は¥マネーの虎に社長として出演していた岩井良明さんが務めています。
令和の虎は、ビジネス的な知識や考え方を学べることはもちろん、社長や志願者それぞれが個性的な面を持ち合わせており、焼け付くようなヒリヒリとしたやり取りを臨場感たっぷりに味わえる番組です。
そして、今やビジネス層だけでなく若者や主婦からも注目を集めている人気番組です!
令和の虎の神回:生チョコの生みの親「小林正和さん」出演回とは
志願者の中には、百戦錬磨の社長たちも唸るほどの優秀な方が多数いらっしゃり、たびたび視聴者を楽しませてくれます。
68人目の志願者の小林正和さんもその一人です。
結論として、小林さんは希望額の1,500万円に達したにもかかわらず出資を拒否する形となります。
しかし、この回の小林さんは視聴者からの評価がとても高く、神回と称える方も少なくありません。
一体どのようなドラマが展開されたのでしょうか。詳しく解説します!
そもそも小林正和さんとはどんな人物?
小林正和さんは、60年以上もの間お菓子作りに挑んできたパティシエです。
小林さんは1949年に長野県で生まれました。10歳の頃からお菓子への関心を持ち、以来お菓子作りのプロフェッショナルとしての道を歩むこととなりました。
32歳の時に神奈川県平塚市で自身のお店を持ち、それまでお菓子の分野にはなかった「生チョコ」の製造に日本で初めて成功させました。
ピーク時には年商約8億をたたき出しており、経営者としての実績も申し分ないです。
小林さん出演回をブロックに分けて詳しく解説
小林正和さんは、「生チョコを世界に、お菓子作りの楽しさを100年先の子供たちに伝えていきたい」というプランで、1,500万円の出資を希望しました。
虎は以下の5人です。
- 1枠:黒田社長
- 2枠:奥谷社長
- 3枠:南原社長
- 4枠:菜々江ママ
- 5枠:林社長
その挑戦の一部始終を各ブロックに細かく分けて解説します!
小林さんが生チョコへの熱い思いを語る【序盤】
まずは経歴と事業プランについて小林さんの口から語られます。
小林さんは、初めて生チョコを作った際に「これは売れる」と確信し、過去には講習会などで他のパティシエに生チョコのレシピを公開する活動を行っていました。
70歳になった小林さんは、一時中断していたレシピやノウハウを広める活動を再開し、生チョコを地球の裏側で売っていけるような仕組みを作りたいと考えており、その費用として1,500万円を希望するに至ったとのことです。
※この時点では1,500万円の使い道は不明ですが、工場や店舗の建設費用に充てられることが後ほど分かります。
虎たちの質問に丁寧に回答、滑り出しは順調か【序盤】
この回が初登場の虎である奥谷社長から、生チョコをどこで誰に売る想定か、ターゲット層はどこなのか、などの質問が飛びます。
小林さんは、主にバレンタインデーで全国のデパートなどでの売り出しを考えており、既に販売ルートも確保できていると回答します。
さらに、同じく初登場で過去には¥マネーの虎にも出演経験のある南原社長からは販売方法に関する追及を受けます。
こちらについて小林さんは、デパートなどでの販売はバレンタインデーなどの催事でのみ行い、それ以外の期間は路面店での販売を想定していると回答します。
また、ECサイトも活用していきたいとも語りました。
令和の虎の常連である林社長からは、過去の売上の中身・会社売却について質問を受けます。
デパートなどへの卸と路面店でそれぞれ同じくらいの売上があったこと、会社売却時は黒字であったことを説明します。
生チョコ試食で虎たちが舌鼓を打つ【中盤】
続いて生チョコの試食会に。
紅茶・抹茶・純米吟醸・イチゴ・ミルクの5つの味の生チョコを召し上がる虎の皆様。
黒田社長は紅茶、奥谷社長は抹茶を濃厚で美味しいと絶賛しました。
南原社長は純米吟醸の生チョコについて、純米吟醸よりもチョコレートが強いので純米吟醸の量を増やした方が良いと感想を述べました。
菜々江ママはイチゴの生チョコを食べ、チョコレートの中のツブがイチゴの種のようで美味しいと表現しました。
林社長はミルクの生チョコについて、見た目は普通の生チョコだが柔らかくておいしいと評価しました。
虎たちが生チョコを美味しそうに食べる姿を見て嬉しそうに笑みを浮かべる小林さんが印象的です。
白熱する議論、出資有無の焦点はリスク管理か【中盤】
南原社長に後継者や株の分配について問われる小林さん。
後継者は親族でない40代が3人、株も保有してもらいたい旨を語ります。
その後、この回屈指の名言である南原社長の「明日死んでもおかしくない」が小林さんに向けて発されます。
場は何とも言えない空気となりますが、小林さんが自身の先が長くないことを見越してリスク管理ができているかを確認する意図の発言でした。
これについて、小林さんが即座に「はい」と答えたことで年齢的なリスクについての認識があると南原社長が受け取りました。
その他の質問についても、小林さんは自身の考えを丁寧に説明しています。
オープン予定の工場・店舗など、事業の根幹に迫る質問が飛び交う【中盤】
出演の数か月後には工場をオープンしたいと力強く語る小林さんに虎たちは驚きます。発注業者も選定済みで、お金さえあればいつでも着手できるとのことです。
海外にはたくさんチョコレート店があるにもかかわらず、日本のブランドが少ないと語る南原社長。生チョコのブランディングがうまくいけば国内・国外ともに大きく人気が出るかもしれないと前のめりになります。
海外へは段階を踏んで進出したいと野望を語る小林さんに、「段階を踏んでいる間に死んじゃうんじゃないんですか」と辛辣な一言。
それに対して小林さんは、ベースを作って若い世代に渡すことができれば、若い世代と今日会えた虎たちのセンスの相乗効果で生チョコを広められると回答します。
そしてさらに一言、「今日(虎の)皆様に会えて本当に良かった」とおっしゃいました。
怒涛の終盤戦、出資基準を見極める質問が中心に【終盤】
奥谷社長からは、ものづくり補助金の応募はしないのか、応募したとしても1,500万円という大金が必要なのかを問われます。
小林さんは、ものづくり補助金は応募予定で、その上で1,500万円を確保しておきたいことを説明します。
南原社長からは、手数料を抑えるためにココアの仕入れ先を変更することは可能かを問われます。
小林さんは、自分で味見をしてから検討したいと回答します。
さらに南原社長から、小林さんの年齢をかなり危惧しているとの発言が三度飛び出します。そして、健康状態が最大リスクのため、先ほど登場した後継者3人と実際に会ってみないと出資の判断はできないと付け加えます。
リスクを危惧する虎とそれを打開する策を論じる小林さんのデッドヒートが続きます。
条件付きながら出資希望額に到達【終盤】
小林さんの「自分の生涯の夢がかなうようであれば、是非お力をお借りしたいと思います」という一言を最後にプレゼンテーションが終わり、虎たちの出資判断に移ります。
虎社長の最終決断は以下の通りとなり、条件付きながら希望額の1,500万円に達します。
- 黒田社長
→200万円
理由:年齢の部分で心配があり200万円が上限であると判断したため。
- 奥谷社長
→100万円(条件付き)
理由:生チョコの製法や技術などを具体的に教えてもらい、納得ができたら100万円出資したいため。
- 南原社長
→700万円(条件付き)
理由:カカオの仕入れ先やパッケージ、後継者などに納得ができ、さらに自身が小林さんの事業の成長をお手伝いできると判断したら700万円出資したいため。
- 菜々江ママ
→Nothing
理由:自身が協力できる部分が少ないと感じたため。
- 林社長
→500万円
理由:とにかく応援したいため。
想定外の事態、小林さんが抱く信念とは【結末】
条件付きながら希望額に達した小林さん。
しかし、この出資の受けて事業を進めていくことを「(出資を受けるつもりは)ありません」と即答で拒否。残念ながらNothingとなりました。
その理由について小林さんは以下のように語ります。
様々な人に囲まれた状態だと自分が伸ばしてきた感性を発揮できないと考える。
自分が思うままに事業を進めることが難しいようであれば、生チョコに関するあらゆるノウハウを虎たちにお渡しするので、生チョコを世界に広めていくこの事業に是非取り組んでいただきたい。
目先の利益よりも自分が今まで積み上げてきた信念に従った決断をしたのでした。
司会の岩井さんからは、「10歳年上の方に大変生意気ですがご立派ですね」と一言。
林社長からも男前だと感じたと絶賛の一言。
こうして、己の信念と真剣に向き合ったが故に、希望額に達しながらもNothingとなった小林正和さんの神回が幕を閉じたのでした。
小林正和さんの現在
小林さんはその後、令和の虎でお話しされた通り長野県に洋菓子店「北信濃いいやまショコラの森Bunzoo(ブンゾー)」をオープンしたようです。
ネット販売も積極的に行っており、今後も販路を広げていくことでしょう。
また、生チョコを使ったプリンやロールケーキなど類似商品の監修にも取り組まれているようです。
小林さんの生チョコを広め伝えていくという目標が順調に達成されつつあることに、管理人は感動しました。
小林さんや生チョコに興味を持たれた方は、小林さんの魂が籠った生チョコを是非食べてみてください!
値段 | 1,620円 |
容量 | 20粒 |
オプション | ギフトに便利な手提げ袋付き |
まとめ
今回は、令和の虎の志願者の中でも特に高い評価を得ている小林正和さんの出演回について詳しく解説しました。
目先の利益ではなく自分の信念と真剣に向き合う小林さんの姿は、誰しも見習うものがあると思います。
本記事が、小林さんの生きざまを通して自分を見つめなおすきっかけになると幸いです。
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